学校の始業時刻を適切に遅らせて、みらいある子どもの健康問題を改善しよう!

学校の始業時間が早すぎることで、生徒の心身に悪影響が及んでいることをご存知でしたか?

日本の学生は極めて深刻な睡眠不足状態にあります。思春期には最低8時間睡眠が必要であるという実証データーがあるにも関わらず、日本の高校生の約9割が8時間以下の睡眠時間しか取れていません。睡眠時間が不足すると、授業中に眠気を訴えるだけにとどまらず、学業成績の低下や問題行動の増加を引き起こし、さらには自殺を考えやすくなるというデータも取られています。

このような理由から、睡眠時間を増やすことが重要であることはお分かりいただけたと思います。しかし、早寝早起きをして睡眠不足を解消しようとするのは問題の解決にはなりません。

早寝早起きでは学生は救われない

体内活動は人それぞれに異なった睡眠リズムで調整されています。いわゆる体内時計で、専門的にはサーカディアンリズムと呼ばれています。このサーカディアンリズムは、一般的に、歳をとるにつれ寝起きするタイミングが徐々に早くなっていきます。ご高齢の方が早起きなのは、実はこのリズムによって決まっている可能性が高いのです。

上のような傾向があるため、若いうちは、自然と夜型の生活リズムになることがわかっています。思春期は、早起きが自然と困難になる年代なのです。こうした時期での早い始業時間が、実際に生徒の心身に悪影響を及ぼすとしている研究は海外を中心に多数存在しています。こうした学術的な知見を踏まえ、例えばアメリカ睡眠小児科学会は、「中高の始業を8:30以降にすること」を求める声明を出しています。

実際にカリフォルニア州議会では、午前8時半より早く始業時刻を設定する事を禁じる法案が通ろうとしているほか、アメリカ・イギリス・香港・韓国をはじめとした先進諸国では始業遅延の実験、あるいは始業遅延の実際の導入が進められています。

そうした事実があるにも関わらず、日本では「早寝早起き」が奨励され、学習指導要領の改訂などにより授業時間の確保などの理由から、始業時刻を早めようとしている学校もあります。また、始業時刻が早まらない場合でも、福岡県の高校における「朝課外」のように、平日朝に1時間ほどの補習を必修として実施している事例(7:30開始が多い,ただし批判を受け今年度より選択制に移行)もあり、生徒の睡眠不足・体内リズムが一致しないことによる様々なリスクが今なお発生しているのです。

始業時刻を適切に遅らせることで、生徒の心身の健康に繋がります

では、始業時刻を遅らせることによって問題は解決するのでしょうか?

香港での研究の結果によれば、わずか15分の始業遅延で、睡眠に満足する生徒が8%上昇し、また授業中の寝落ちもほぼ半減しました。アメリカ・バージニア州での研究でも同様の結果が見られています。そして、睡眠時間が長くなることで、日中の眠気が治る、抑うつ状態が改善する、病欠が半減する、交通事故が減少するなど、様々なメリットがあるのです。

睡眠不足により、生徒の健康は危険に晒されます。始業時刻を遅らせることで、睡眠不足など、眠りに関する問題が解決に向かう生徒も多数存在します。
可能性ある学生のみらいのために、始業時刻を適切に遅らせることを提案いたします。

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