「昼間も眠い若者たち 〜睡眠不足とこどもの発育〜」講演会を開催しました。

「昼間も眠い若者たち 〜睡眠不足とこどもの発育〜」講演会を開催しました。

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2026年3月15日(日)、主に養護教諭や保護者の方を対象として、睡眠に関する理解を深めることを目的とした講演会 2026年春の睡眠セミナー「昼間も眠い若者たち〜睡眠不足とこどもの発育〜」を、オンラインおよび睡眠プライマリケアクリニック秋葉原にて開催いたしました。

近年、若年層における日中の強い眠気や慢性的な睡眠不足が社会的な課題となっております。本講演では、「日中の眠気」に焦点を当て、生徒の健康や発達への影響について整理するとともに、教育現場で実践可能な対応について解説を行いました。

第一部 「生徒の眠気に対処する 生活リズムの障害、寝不足、過眠症」 石橋由基先生

日中の眠気を訴える生徒への具体的な対応について取り上げ、睡眠不足に加え、ナルコレプシーや特発性過眠症といった睡眠障害の可能性についても触れ、医療的な視点からの見極めの重要性を共有しました。

第二部 「学校での睡眠検診」 志村哲祥先生

第二部では、esleepの取り組みをもとに、学校における睡眠健診の意義について説明しました。若年層の睡眠不足や日中の眠気が学業や健康に与える影響に触れつつ、質問票を用いたスクリーニングによる早期発見の重要性について解説しました。また、睡眠健診を通じて、生徒自身の意識向上や、教職員・保護者との情報共有、医療機関との連携につながる点についても紹介しました。

今回の講演会には、多くの養護教諭および教育関係者の皆様にご参加いただき、学校現場における睡眠指導の重要性を再確認する機会となりました。今後も睡眠に関する正しい知識の普及と、子どもたちの健やかな成長を支える活動に取り組んでまいります。

『寝た子は起こすな: 「早起き神話」の深刻な現実 (NHK出版新書) 』の出版のご案内(2026年4月10日出版)

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日本の子どもの睡眠時間は、世界最低レベルの水準です。
その睡眠不足をもたらす大きな要因として、健康的な生活習慣と思われがちである「早起き」が、実のところ、子どもの知能形成や心身の健康に深刻な影響を与えています。

睡眠にまつわる数々の俗説の誤り、子どもの睡眠を守るために現実的にできること、 なぜ子どもが「早く寝られず、朝早く起きられない」のか、最新医学の知見から解説します。下記は書籍の概要です。

書籍の購入情報はこちらからご覧いただけます(外部リンク:アマゾンWEBサイトへ)。
https://amzn.to/46YmkT5

書名:『寝た子は起こすな ― 「早起き神話」の深刻な現実』(NHK出版新書 759)

著者:志村哲祥 (東京医科大学睡眠学講座教授/代々木睡眠クリニック/睡眠プライマリケアクリニック)

世界的な始業時刻適正化の取り組み(2026年3月更新)

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米国Start School LaterのHPにて、世界各国(具体的にはアメリカの47州、オーストラリア、カナダ、シンガポール、韓国、アラブ首長国連邦、台湾、イギリス、ベトナム)での始業時刻適正化の事例ならびに適正化に向けた動きが報告されています。本ページでは、その中から幾つかの事例を紹介いたします。
参照:https://www.startschoollater.net/legislation.html (外部サイト) https://www.startschoollater.net/success-stories.html(外部サイト)

学校・地区ごとの取り組み

  • 始業時刻を少し遅らせるケース
    • アメリカ小児科学会が推奨する始業時刻8:30以降までには変更しないものの、始業時刻を可能な範囲で遅らせた事例も数多く存在します。例えばアメリカウィスコンシン州のある学校での20分の始業遅延、ペンシルベニア州のある学校での25分の始業遅延などが挙げられます。香港で15分の始業遅延の効果を検証したChan et al. (2015)が示唆するように、可能な範囲内での始業時刻適正化もまた現状からの改善を図る方策として考えられます。
  • 市・学区単位での始業時刻適正化
    • 市・学区単位での始業時刻適正化も世界的に進み始めています。アメリカの一例として、ニューヨーク州のAlden Central School Districtでは高校の始業時刻を7:50から8:55へと変更しています(その他多数の事例が米国SSLのHPに掲載されております)。
    • アメリカ以外では、韓国の京畿道の高校で始業時刻が9時へと遅れております。その結果として睡眠時間が増加したとの研究も報告されています(Kim 2022)。台湾の台北市では、生徒に対して8:10分以前に登校することを要求しないようガイドラインが出ています。
  • 様々なアクターの活動
    • 保護者や生徒による働きかけも重要であると考えられます。ベトナムのホーチミン市では、始業時刻を30分遅らせることを保護者が求めているとの報道が出ております。米国のStart School Laterにおいても、生徒・保護者・研究者・教員・議員と様々なアクターからの働きかけを通じて始業時刻適正化が進んでおります。
  • 論文の出典
    • Chan, N. Y., Lam, S. P., Zhang, J., Yu, M. W. M., Li, S. X., Li, A. M., & Wing, Y. K. (2016). Sleep education in hong kong. Sleep and Biological Rhythms, 14(1), 21-25.
    • Kim, T. (2022). The effects of school start time on educational outcomes: Evidence from the 9 o’clock attendance policy in South Korea. The BE Journal of Economic Analysis & Policy.

アメリカにおける州法を通じた取り組み(抜粋)

最後にアメリカの州レベルでの取り組みをご紹介します。行政として、学生の睡眠と始業の問題を調査する姿勢が伺われます。

  • カリフォルニア州の始業時刻適正化法案(SB328)
    • 全ての中学校(パブリックスクール)の始業時刻を8:00以降、全ての高校(パブリックスクール) の始業時刻を8:30以降に設定することを義務付ける州法が施行されました。
  • ペンシルベニア州
    • 2025年1月時点で、 23の郡にわたる44の学区および独立校が高校の始業時間を遅らせています。
  • ユタ州
    • 各学区に対して、高校の始業時刻適正化を検討することを推奨する議決が可決されました(2020年3月24日)。
  • メリーランド州・ニュージャージー州・ペンシルベニア州
    • 睡眠と始業時刻に関する調査を行う州法が可決されました。各州の調査報告も公開されております。
  • マサチューセッツ州
    • 近年、少なくとも29の学区が中学校の始業時間を遅らせました。
  • ニューヨーク州
    • 2011年以降、20以上の学区が始業時間を遅らせています。
  • ニューメキシコ州
    • アルバカーキ、ラスクルーセス、サンタフェといった都市が、思春期の睡眠に関する研究に基づき、始業時間の後ろ倒しを実現しました。
  • ケンタッキー州
    • フェイエット郡およびジェサミン郡では、長年にわたり高校の遅い始業時間が維持されています。
  • メリーランド州
    • アン・アランデル郡では、2022年に高校の始業時間を午前8時30分、中学校を午前9時15分へと変更しました。その後、同学区では州大会でのスポーツ優勝が多数報告されているほか、出席率や慢性的欠席の改善も確認されています。

日本の始業時刻と睡眠に関する記事の紹介(2026年3月更新)

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・2023年1月29日の朝日新聞記事「(フォーラム)子どもたち、眠れてる?:1 当事者から」にて、 始業時刻の早さに起因する高校生の睡眠の問題をメインテーマとして、高校生の当事者・教諭・研究者のコメントが掲載されております。
(外部リンク、最終閲覧2024年3月8日17時00分)

https://www.asahi.com/articles/DA3S15540946.html

・2022年11月9日のNHKWeb特集「朝7時から登校?なぜ九州で?『朝課外』に迫る」にて、 九州・沖縄で続く朝課外の実態、短時間睡眠を強いられる生徒の生活の様子が紹介されております。当該記事の末尾にて、生徒や教員の方などからの声が募集されております。
(外部リンク、最終閲覧2022年11月10日17時00分)

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221109/k10013880711000.html  

新型コロナウイルスと睡眠に関する国際調査のお願い

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新型コロナウイルスの拡大に伴う生活様式の変化が睡眠・生物学的リズムに与える影響を調べるため、複数の国際的な調査が実施されています。一つ目のリンクは成人を対象とするもの、二つ目のリンクは中学1年生~高校生3年生を対象としたものです(ともに日本語版有り)。三つ目のリンクは英語のみとなりますが、中学生・高校生向けの調査となっています。

以上へのご協力、またSNS等での拡散をいただければ幸いです。

①新型コロナ国際時間調査(対象:18歳以上、日本語版有) survey.sogosurvey.com/r/GCCS20

イスラエル・アリエル大学の Korman 教授、ドイツ・ルートヴィヒマクシミリアン大学の Roenneberg 教授らが、「Global Corona Chrono Survey」というウェブ調査を実施しています。この調査の目的は、 新型コロナウィルス感染防止のために各国で行われている行動制 限が睡眠覚醒リズムにどのような影響をもたらすかを検討することです。
>調査の概要について:国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 北村真吾先生、明治薬科大学 リベラルアーツ 駒田陽子先生による説明文 
http://jssr.jp/pdf/covid-19_20200427.pdf



② 『新型コロナウイルス感染拡大防止のための一斉休校や時差通学が中学生・高校生の睡眠と心身の健康に及ぼす影響』についての調査 (対象:中学生・高校生、日本語)

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeRDNecFXJY7gW7dlQ0hll1DiY-kv3guLkYc7ul6WrlQdv8TQ/viewform

日本の中学生・高校生を対象に(ただし中学生は保護者の同意を必須としています)、一斉休校や外出自粛が睡眠習慣/体調に及ぼす影響を検討することを目的とした調査です。



③10代の睡眠習慣調査(対象:小学校6年生~高校3年生、英語のみ)
https://www.surveygizmo.com/s3/5561646/Teen-Sleep-Habits-Test-Survey-COVID19

米国のNPO組織School Start Laterによる調査です。多くの学校で休校・オンライン授業・時差登校などが行われる状況下で、10代の若者たちの睡眠を把握することを目的としています。

第30回日本疫学会学術総会において、始業時刻と日本の高校生との睡眠の関連について発表しました

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2020年2月、京都大学において行われた第30回日本疫学会学術総会に参加し、始業時刻と日本の高校生との睡眠の関連についてポスター発表を行いました。
今後は学術総会で頂いたご助言を参考に、論文化を進めて参ります。以下は発表の要旨です。

背景:高校生の睡眠不足は世界的に問題となっており、米国や中国、英国では始業時刻が睡眠に与える影響の分析が進んでいます。しかし日本の高校生の睡眠不足は世界的に見ても深刻であるにもかかわらず、日本ではこのような研究が蓄積されていません。

調査方法:本研究では関東圏の高等学校2校を対象に、生徒が学校で活動を始める時刻と睡眠不足との関連、また学校で活動を始める時刻と精神衛生との関連を分析しました。

結果と限界:性別、年齢、クロノタイプを調整した結果、1時間遅い活動開始時刻は、平日の睡眠の12.2分の増加(95%CI: -0.89分から25.36分, p<0.1)、また抑うつの8.6%の減少(95%CI: 2.41%から14.72%, p<0.01)と関連することを明らかにしました。一方で本研究の限界として活動開始時刻が外生的に与えられておらず交絡を排除できていない点が挙げられるため、さらなる研究を行ってまいります。


米国School Start Laterと提携を結びました

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 2019年11月26日、このたび私たち始業時刻適正化プロジェクトは、米国Start School Later(以下米国SSL)と提携を結び、Local Chapterとしての認証を受けました。米国SSLは30の州に支部を置く非営利団体であり、睡眠研究者、 医療従事者、教育者、保護者、学生といった幅広い人々が参加をしています。これまでにカリフォルニア州での始業遅延法案成立や、各州でのアドボカシー活動に貢献をしています。

 今後は米国SSLと連携し、始業時刻の適正化に向けた活動を進めて参ります。

リンク: 米国Start School Later
Start School Later. (2020). About Us. Retrieved [March 20, 2000] from [
https://www.startschoollater.net ]


カリフォルニア州で始業遅延法案が成立しました

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 2019年10月13日、米国カリフォルニア州において、始業時刻遅延法案が成立しました。本法案は州内のパブリックスクールとチャータースクールに適用され、中学校は午前8時以降、高等学校は午前8:30以降の始業が義務付けられることとなりました。

 米国School Start Laterによると、マサチューセッツ州やユタ州など他の州においても、同様の法案の議会審議が行われているということです。

 

リンク:

Harmeet Kaur (2019, October 14). California pushes back school start times for middle and high school students. CNN. Retrieved from https://edition.cnn.com/2019/10/14/health/california-later-school-start-times-trnd/index.html
Start School Later. (2020). Legislation. Retrieved [May 20, 2020] from [ https://www.startschoollater.net/legislation.html ]


睡眠リズム障害患者会による「サマータイムに反対する声明」

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サマータイムに反対する声明を出しました

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